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2017年9月25日月曜日

加速度実験 高所より宙を舞う3

この記事では、飛び降りた際の加速度の大きさをグラフにする。
主に加速度を計測したのは5回。歩行時、飛び降り(1.8m)、飛び降り(2m)、飛び降り(2.5m)、飛び降り(3.5m)。
ちなみに飛び降りの高さは、足の裏と地面との距離基準。
もし転倒したとして地面に激突したら手などにちょっと衝撃が来るが、この基準ではこれは
0mになる。他に0mの指標を表すなら、立った状態で急に脚の力を抜いたとき…か。なので飛び降り2mといっても目線は4m近くある。最高の3.5mでは視点は地面から5m上で、怖かったことを覚えておきたい。だが結局は空中へと飛び出してしまった…。


とりあえず先ほどまでのまとめを書いておくと、
やはり最高の3.5mともなると、すさまじい力でかかとが圧迫された、がランニングシューズや地面の衝撃吸収能力、もともとのかかとの耐ダメージ力のおかげでほぼ打撲もせず無傷。

一応すでに検証されているものを引用すると、歩行時1.2G、ランニング時3Gの衝撃をかかとに受ける。ちなみに、USJのハリウッドドリームなどそこそこなジェットコースターの加速度は2,3G程度で、ピレネーやディアブロ、カワセミ、ヴィーナスGPなど一部のものは4,5G程度になる。
個人的には富士急のトンデミーナ、ナガシマのジャイアントフリスビーの最下点でのGは結構大きい気がする。ほっぺたが落ちる(物理)

だが飛び降り時、脚にはより大きな衝撃がかかる…ことはいうまでもない。
今回は、右ふくらはぎ付近に加速度センサーを取り付けて、その衝撃を調べてみた。
X軸が筋肉の方向、Y軸がそれに垂直、Z軸は体の外側方向(立つと右側)、という感じ。

それで、いったい飛び降りの瞬間にどれくらいの衝撃が脚にかかっているのか、というのを検証した。この加速度センサーの最大計測可能加速度は、400G(3920m/s^2)であり、その間隔は800Hz(1秒間に800回計測可能)であるという高機能なもの。

結論から言うと、オーバーワーク過ぎた…。
余裕で脚にかかる加速度は、400Gを超えることが判明。その理由や考察を書いていく。
まず、1.8mくらいの飛び降り。
状況としては、着地時地面が前に傾いており、着地の反動で前方向に体が吹き飛ばされた。
予想外の反動だったが、当然うまくダメージを回避。
もう、したが土でも、たった1.8m飛び降りるだけで、かかとよりふくらはぎは上なのにも関わらず、余裕で加速度が300G付近まで届いている。つまり、自分の身長の高さからの飛び降りでも、案外ダメージは大きい、ということになる。
たぶん日常生活で飛び降りる機会がないからわからないが、実際に飛び降りてみると、以下の3つの点に気づくはず。
1,上から見下ろすと下から見上げるのと違って恐怖感が増す
2,自分の身長の高さしかないにも関わらず体にかかる衝撃は相当なもの
3,空中に飛び出すと、激突まで一瞬(ただ3mを超えてくると、ちょっと一瞬より長い)

これでも結構なダメージだが、こりずに今度は2mくらいの高さから飛び降りた。

今度も250Gの加速度がふくらはぎを襲った。
…が、こんなものはまだ優しい。
飛び降りは、あの衝撃を測る加速度センサーの上限すらいともたやすく超えてしまうほどの恐ろしさを秘めている。


いよいよ身長の1.5倍くらいの高さに挑戦。どれくらいの高さかは、前の記事を見てほしい。

すると、X軸の値が-400という状態に。
だが実はこれ、加速度の計測上限なのである。
我も高所になるとどれくらい加速度があがるのかと思ったが、以前5月に2.7mからコンクリートに激突したとき、上限らしき値に達したので、飛び降りと加速度の関係はもうこの機械でも限界がある、という問題に直面した。

やはり2.5mくらいになってくると、脚は400倍の重力を瞬間的に受けることになる…?
だがまだこの高さくらいでは、体にはじつはこたえていない。意外とダメージはとても少ない。
まあほかの人がやったらどうなるかはわからないが、とりあえず危ないことだけは確実。

…で、いよいよ未知の高さ、3m超えに挑戦。30cmではない。
だいたい自分の身長の2倍ほどの高さになっている。たしか自分の身長の高さの2倍から落ちれば救急車がどうとか書いていた気がする。なるほど納得した。確かに、脚から着地しても尋常でないほどの衝撃が襲ってくる。人生で最大級の衝撃がかかとを貫いた。
その衝撃の瞬間がこちら。
ただ1回の衝撃ではなく、まさかのほんの少しあとにも100G超えの衝撃が襲っている。
もしかすると取り付けていた加速度センサーが動いた…?
実はここで以前から問題なことで、
2.5mくらいの高さを超えだすと、しっかりと脚にセンサーを取り付けていてもはずれかけてしまう。
それほどにまで、2mを超えだすと未知の世界が待っている、ということになる。
3mを超えだすと、自分が落ちている、という感覚がわかるようになってくる…が、この高さは尋常でないほどの衝撃を食らうので、決してやってはならない領域になっている。
当然2階の高さよりも普通に高いので、まあ結果はたぶんわかるだろう…。

昔1m程度の高さから飛んでそのまま走る、という子供なら何気ないことを、友達が見ている前でできずに地面に押し付けられた過去を持つ我だったが、ついに3.5mくらいから飛んでも着地後すぐに立ち上がることができるようにまで進化した。

動画は2つめの記事にあるが、普通に事故のように痛々しい音が鳴っているので注意。
しかし体は全然大丈夫という不思議。まあほんのちょっとちょっと打撲気味感は否めないが…。
自分の体って想像以上に頑丈らしい。71kgくらいあるのに。ただその反面、すさまじく体が硬い(柔軟力が超弱い)という欠点があるが。

あと動画を見返して、うまい具合に上半身と頭の地面への激突を防いでいるのには感心。それが予想外の吹っ飛びであってもできていたし…。膝など関節へのダメージはふくらはぎと太ももの肉がクッションになって守ってくれていた。

おそらくもうこの高さから飛び降りることはないだろう…。だがとりあえず3mを超えても地面がやわらかめならばほぼ無傷で生還できることが分かった。ちょっと右足の外側が打撲気味だが…普通に歩けるしほとんどダメージもないしよかった。
激しい衝撃を感じるものの、痛い、という感触がなんか現れないのが不思議。
効果音で表現するなら、ガッとくる感じ。
約1秒間の風を切り、地面から解放された感覚を味わう…。

追記
翌日。全身筋肉痛。かかとあたりがほんの少し打撲気味な気がするが、普通に歩けて痛くないので大丈夫。だが首は結構な筋肉痛状態。肩まで広がっている。あとひじ関節付近の筋肉と股関節付近の筋肉。それとおしりふきん。
まあ最初の1.8mから予期せぬ反動で衝撃を食らったりしたから…それより高い高さを4回も飛び降りればまあ無理はないか…。
といいつつも再びUSJでご飯を食べようか考案中。まあこの先飛び降りることは基本ない…はず。
予想外に脚だけでなく腕も使っていたのか…。
ちなみにこの前、ナガシマのウォーターチューブの急降下で頭をぶつけてさらにホワイトサイクロンの激しい横揺れなどでたしか首が筋肉痛になって、手で頭を補助しながらでないと起きづらかった記憶が。
あっちは首が横方向に傾きにくかったが、今回は、うなづく方向が痛い…。
…まあ5回目くらいの経験なのでさほど悲観することもないが…。たぶん3日あれば治るかな。

結局何が面倒で大変だったかというと、高さに対する怖さもあるが、なにより人目が気になってしょうがないということ。この実験はちょっと人に見られたくない(あの高さから飛び降りても大丈夫やから真似しよ→骨折、他人に余計な心配をかけさせたくない)ので、最後の飛び降りとその前の飛び降りの間隔は実は30分以上空いている。
もちろん着地点に炭とか怪我するものがないか、あと低めのところから体が大丈夫か様子を見ながら行っているので、決して無謀なことをやっているわけではない。
だがたぶん10年もすれば無謀なことがわかるだろう…。